こんちくわ!Shygonです!
今回はスコットランド女王メアリー1世の伝記映画
ふたりの女王メアリーとエリザベス
について熱く語りたいと思います!
2018年に公開された本作は16世紀のスコットランドの女王メアリー1世の生涯を描いた映画です。
スコットランド女王メアリーとイングランド女王のエリザベスの熾烈な女の戦いが幕を開ける。
サクッとあらすじ
1561年のフランス。
19歳のメアリーは、夫であったフランス王フランソワ2世の崩御のため、祖国スコットランドに戻る。
だか、当時のスコットランドはイングランドの支配下であり、イングランド女王エリザベス1世が実権を握っていた。
やがて祖国でメアリーが統治を主張するようになると、エリザベス1世は猛反発しはじめる。
当時では珍しいふたりの女王の戦いがはじめるのであった。
女のし烈な戦いを描く歴史大作
監督と脚本家
16世紀に起きたふたりの女王のし烈な戦いを描いた本作。男社会の中で根気強く生きるふたりの女王の豪勢ぶりは言葉で出ない。
監督を務めたのは本作が初監督作品のジョージー・ルーク。脚本はNetflix製作の大人気ドラマ「ハウスオブカード」で製作脚本を務めるボー・ウィリモン。
ジョージー・ルーク監督はロンドンで19世紀からある老舗劇場「ドンマーウエアハウス」で長年監督を務めてきた人物。
メアリー女王
幼い頃からフランスに住み、王の即位を受けて、スコットランドに戻る。スコットランドの女王として政権復帰を画策する。
シアーシャ・ローナンが演じます。アイルランド出身の女優。
スコットランドからアメリカに移民した若い女性の映画「ブルックリン」や青春真っ只中の女子高生の成長を描いた「レイディー・バード」に出演。実力派若手女優。
エリザベス女王
イングランド女王。メアリーと対立するようになる。生涯未婚の強い女性。
マーゴットロビーが演じます。アメリカのスケート選手トニーハーディングの伝記映画「アイ, トーニャ/ 史上最大のスキャンダル」に主演。ハーレークインでも有名。
他にもガイ・ピアースやイアン・ハートなどのイギリス勢が脇に揃える。メアリー女王はフランス語が流暢だったため、主演のシアーシャ・ローナンはフランス語を本編でも話す。
歴史的事実と創作された事実
スコットランドの英雄メアリー女王とイングランドのエリザベス女王の対立の行方が描かれる。
ふたりの女王の抗争が、後にグレードブリテン王国の建設に直接的に繋がり、いまのイギリス(United kingdom)の前身ともなる。
歴史大作では、事実をもとに偉大な歴史人物の生涯にスポットを当てて映画化される。そこで重要になるのが、映画の内容と事実が異なっていないかである。
ほとんどの映画が歴史的事実とは若干違った解釈のもと映画が撮影されるが、本作も事実とは違ったところがいくつか見受けられる。
メアリーとエリザベス
歴史的事実によれば、メアリーとエリザベスは直接会ったことがなく、ふたりの会話は全て手紙を通してであった。だが本作は最後にふたりが会うシーンがある。
スコティッシュアクセント
メアリー女王は幼い頃のほとんどをフランスで過ごした。なのて、スコティッシュアクセントを話すことはない。
人種の違い
16世紀のイギリスではただでさえ男性社会なうえ、メアリーやエリザベス女王のように女性が表舞台に立つことは少ない。
さらに本作ではイングランドのアンバサダーとして、黒人が登場しているが、そんな事実はない。
クリーン・オブ・スコット!!!
メアリー女王が主人公として、祖国スコットランドのために立ち上がる様が描かれる。
イングランドのエリザベス女王は彼女のライバルとして描かれる。
ふたりとも力強い女性として一国を引っ張っていくほどのリーダー性とカリスマ性を掛け持つ。
本作では主人公メアリーが清楚なリーダーとしてみんなから拝められるみんなの憧れのような女性であった。
それに対して、ライバルのエリザベス女王はメアリーに楯突く女性として筋の通った頭のキレる女性であった。
その華やかさとカリスマ性を掛け持つ若き女王は後世にその人生が語り継がれるほど、強烈な印象を残した。
そんな激動の時代を生きたメアリー女王を、本作はエロティックな描写を交えて、人生を描いた。
国家の存亡を優先したエリザベス女王と自身の野望のため最期まで突き進んだメアリー女王。
同世代に生きる強き女性として、互いに意識をするも、最終的に処刑されるメアリー女王。
本編でも、メアリー女王が処刑されるシーンは正直目を背けたくなるほど悲しいことであった。
だが、そんな印象的な彼女の最期は彼女の豪勢な生涯を象徴するかのように盛大に死んでゆく。
祖国のためその命が尽きるまで尽力したひとりの女王はこうして44年の生涯に終わりを迎えた。
ヨーロッパの歴史は複雑なうえ、馴染みのない名前がたんまりと出てくる。毎回ヨーロッパの歴史を描いた映画をみると似ている名前に、複雑な歴史に悩まされる。
本作も「あなたスコットランドの歴史もちろん知ってるよね?」というテイで語りかけてくる。
まあこんがらないよう、見る前にメアリー女王の大まかな人物像だけ知っておくといいでしょう
びぇ!