特殊犯罪を扱う監視班と前代未聞の切り口で銀行強盗を続ける集団の攻防を描くサスペンスドラマ。
2007年の香港映画『天使の眼野獣の街』のリメイク作品。
『華麗なる遺産』のハン・ヒョジュが本作で韓国最大の映画祭青龍祭で主演女優賞を受賞しました。
韓国国内で500万人の観客動員数を記録した2013年最大級の大ヒット作。
『監視者たち』(감시자들)を観てみよう。
さくっとあらすじ
並外れた瞬間記憶力と観察力を持つ新人刑事ハ・ユンジュは、SCUの「監視班」に配属される。
監視班は凶悪犯罪者の監視、追跡を専門とする部隊だった。
しかし、武装犯罪集団のリーダー、ジェームズは巧みに監視班の目を逃れて犯罪を繰り返す。
警察本部からは監視班の存在意義が問われる中、ユンジュら監視班の面々は総力をあげてジェームズを追跡する。
韓国警察特殊犯罪課
SCU(=韓国警察特殊犯罪課)が組織ぐるみで銀行強盗を続ける集団を追うサスペンスドラマ。
各分野のエリートが集い劣悪な犯罪集団をチームあげて追っかける監視班は、メンバーをコードネームで呼び合う。
コードネームは動物の名前で統一されていて、子鹿、サル、ダチョウ、オウムなど馴染みのある動物が多い。
その中でもナマケモノや毒蛇のトリッキーな呼び名もある中、主人公の女性刑事ハンジュはブタと名付けられた。
国の組織の中でもエリートが集まる集団なのに、名前のチョイスが独特で若干の厨二病感は否めないが、そこでもひと笑い
主人公ハンジュは綺麗な顔立ちなのに、髪はボサボサで、髪をなびかせながら歩くイケイケ女性とは程遠いといった感じで、どっちかというとオタク臭く、ヘッドフォンを首にぶら下げて、フードを深くかぶる。
美人さんがアクションやサスペンス映画になると一気にオタクぽくなって、その美貌をわざとみすぼらしく感じる映画は多いが、本作のまさにその手の一種。
有名な代表作だと、『ミッションインポッシブル』や『ジャックリーチャー』などのトムクルーズの作品と構成が似ていて、美男美女がわざと残念な容姿に変貌し、ちゃっかり事件を解決するギャップ。
『攻殻機動隊』の主人公のように真面目なエリート新人女性デカが組織に慣れるまでの初々しさも感じ取れる。
イマイチ色気を感じないオタク女子が、急に目付きが変わり、華麗にアクションを見せたり、男顔負けの図太い攻撃にも耐え、iphoneを武器にカウンター攻撃を食らわせる。
色気の全くないオタクが数秒後には、目付きが変わって、華麗な体さばきに俊敏な足さばきを披露し、まさに観客はこれを待っていたよ!と待ちきれないほどの期待感を寄せる。
韓国映画に共通する”韓国映画あるある”の日本語のフレーズを入れてくる演出もしっかりある。“みんな泥棒です。”と一種のパワーワードとも取れる印象的なワードが組織内を飛び交い謎の満足感に駆られるね、
日本語が出てくることがよくある韓国映画だけど、いつもその日本語チョイスがトリッキーすぎる件。
なんか笑ってしまう。
共同監督と脚本を務めたのが、チョ・ウィソク監督で、『監視者たち』は第3作目。2002年製作の『Make it big』は当時26歳だったチョは韓国で最も若い期待の監督のひとりだった。
『JSA』や『インサイダーズ/内部者たち』のイ・ビョンホンを主演に迎えた4作目の『MASTERマスター』は公開された2016年で11番目にヒットした作品にランクイン。
韓国を代表する清純派女優ハン・ヒョジュが主演を演じた。韓国のカメレオン俳優ソル・ギョングが監視班の所長を演じ、大ヒットした『頭の中の消しゴム』のチョンウソンが銀行強盗集団の冷酷なボスを演じた。
びぇ!