悪かったな、俺がヒーローで。
アメコミ原作で魔界出身の悪魔の子の活躍を描くヒーロー映画。2004年の同名作のリブート作として、キャストが一新された。
『ストレンジャーシングス』のデヴィット・ハーバーが主演を務め、『バイオハザード』のミラ・ジョヴォヴィッチなどが出演。
さぁアメコミ原作のヒーロー映画を観てみよう。
サクッとあらすじ
魔界で生まれたヘルボーイは全身を赤い肌で覆う大男。
突如人間界に召喚され、地球で生まれ育った彼は超常現象防衛局(B.R.P.D)のエージェントとして働いていた。
ある日、ヘルボーイは世界中を恐怖に陥れる人食い巨人を捕獲するミッションを担当することになる。
地上の世界を魔界に変えようとするブラッドクイーンは紀元前の暗黒時代に封印された女王であったが、彼女には別の思惑もあり‥
キャストと製作陣
キャスト
ヘルボーイを演じた主演はデヴィッド・ハーバー。ハーバーはNetflixの大人気ドラマ『ストレンジャーシングス』で人気を博した。
他にもアクションスリラー『イコライザー』や『スーサイドスクワッド』などで知られる。
ヘルボーイの育ての親を名優イアン・マクレーンが演じた。彼は『ジョン・ウィック』シリーズや『ゲームオブストーンズ』に出演(1話のみ)。
この世代を代表する素晴らしい俳優で、80歳近い今もなお第一線で活躍する。
悪役のブラッドクイーンは『バイオハザード』シリーズのミラ・ジョヴォヴィッチが演じた。
韓国系アメリカ人のダニエル・デイ・キムがアジア人枠で採用されるも騒動に発展してしまった。後述します。
製作陣
『ヘルボーイ』の原作者マイク・ミニョーラが脚本にクレジットされ、監督をテレビドラマなどで活躍するニール・マーシャルが務めた。
リブートに至った経緯
デル・トロ版ヘルボーイの続編計画
『シェイプオブウォーター』で知られる怪獣映画の大ファン ギレルモ・デル・トロ監督が2004年の『ヘルボーイ』と続編の『ヘルボーイ2』のシリーズ3作目にあたる続編を製作すると報道があった。
だが、デル・トロ監督が降板し、主演だったロン・パールマンはデル・トロ監督がカムバックしないならやらないとし、降板。企画が白紙状態に。
製作会社はリブート作に変更し、原作者のマイク・ミニョーラが製作に加わり、『Darkness』、『The Wild Hunt』、『The Storm and the Fury』、そして『Hellboy in Mexico』などのアメコミを原作にリブート作が製作されることを正式に決定した。
本編の至るところにラテン音楽が流れるなど、デル・トロ版ヘルボーイとは全く違う世界観が展開される。
ホワイトウォッシング騒動
最近ハリウッドでは、ホワイトウォッシング騒動が議論を巻き起こしている。Wikipediaによるとこう定義されている。
ホワイトウォッシングは、アメリカ合衆国の映画業界で白人以外の役柄に白人俳優が配役されること。
代表的な例を挙げると、『ドクターストレンジ』でティルダ・ウィンストンが演じたキャラクターは原作ではアジア人なはずなのに、白人のティルダが演じ、騒動と化した。
このような例は後を絶たないが、最近になってようやくそれを問題視するようになり、本作での配役も騒動に発展した。
当初はアジア人枠に英国人俳優のエド・スクラインが採用されていた。だが、問題視され、韓国系アメリカ人のダニエル・デイ・キムが新たに演じることに。
ただこの役は原作では日本人となっているのだ。なぜ韓国人がその役を演じるのかと疑問に思うことはあるが、国際的に活躍できる日本人俳優がいないのが今の現状。
将来的にアジア人の役でも、日本人の役なら日本人が演じ、韓国人の役なら韓国人が演じるような状況にハリウッドも変わっていってほしいという願望があります。
さぁここから感想に。
ディズニー以外の製作でアメコミ映画は成立するのか?
2019年4月に一足先にアメリカをはじめとする地域で公開されると、批評家からは批判の的になってしまった本作。
The New York PostのJonny Oleksinkiは本作を「2019年を代表する駄作であり、最低映画の賞レースはこれからもヒートアップするだろう」と言及した。

2点/100点
これほどヒドい映画は久しぶりだ、そんな感触は誰でも思うだろう。まさにサンドバック状態の映画。
デル・トロ版ヘルボーイがあれほど秀作だったのに対して、人が変わるとこれほど駄作になるのかと正直びっくりしたが、ネットではまさに大喜利状態で好きなようにネタにして遊んでいる様子。
Shygon的大喜利大会で優勝したのはこちら
Terrible Writing, Weird Directing and Awful CGI
Watching this, it feels like a twelve-year-old wrote the sceenplays…..
(ヒドい脚本に、変な監督、ヒドいCGI…..まるで12歳が書いた脚本のようだ。)
駄作が公開されると、そのコメント欄がとても面白いんです。
本作に関しては、脚本執筆時にトラブルが起きたようで衣装デザインを担当したジョエル・ハーロウも製作陣の度重なるトラブルに苦言をしていたくらいだ。
本作に関しては、援護射撃が出来ないほど、ヒドい出来で、理解できないシーンやカットが多すぎる。
例えば、トラックを運転しているシーンが流れ、突然カットが変わると思えば、エクスペンタブルズのように横並びになって銃を乱射しているシーンにスイッチ。
ファ??
さらに冒頭のシーンでミラ・ジョヴォヴィッチ演じるブラッドクイーンは左腕を切られ、斬首されるシーンも意味不明でかつ残虐すぎる。
たまにはこういう本気の映画をゲラゲラみるのもいいでしょう。ポップコーン片手に、映画館で笑い転げてくだされ。
「悪かったな、俺がヒーローで。」というキャッチコピーからもう観客に謝っているスタイル嫌いじゃないですよ。
びぇ!